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ベタ基礎VS布基礎!本当に災害に強いのはどっち?

家づくりにおいて「基礎」は、建物全体の安定性と寿命に大きく関わる非常に重要な部分です。

しかし、この基礎の強度や寿命を高めるための対策は、家を建てる際にしかできません。

後から修正するのが極めて難しいため、建設時にしっかりと検討しなければなりません。このブログでは、基礎についての基本知識と、実際に家を建てる際に押さえておくべきポイントを解説します。

目次

基礎に関する基本知識と押さえるべきポイント

基礎の種類:ベタ基礎 vs 布基礎

  • ベタ基礎:家全体を面で支えるタイプの基礎。軟弱な地盤や木造住宅に向いている。
  • 布基礎:点で支える基礎で、鉄骨住宅や強固な地盤に適している。

どちらが優れているのか?

木造住宅であればベタ基礎が一般的に推奨されます。

理由は、軟弱地盤でも家全体をしっかり支えられるからです。また、ベタ基礎はシロアリ対策にもある程度の効果があると言われていますが、完全にシロアリ被害を防ぐわけではないので、追加の対策が必要です。

一体打ちと二度打ち:施工方法の違い

  • 一体打ち:基礎全体を一度に施工する方法で、継ぎ目がないため強度が高い。
  • 二度打ち:基礎の底部と立ち上がり部分を2回に分けて施工する方法で、コストは抑えられるが継ぎ目がある。

推奨方法
予算に余裕があるなら一体打ちが望ましいですが、コストを抑えたい場合は二度打ちで問題ありません。

ただし、二度打ちの場合でも、隙間を防ぐために「ターミナシート」などの防御防止シートを敷くことが重要です。

基礎の強度:設計基準強度と予備強度

  • 設計基準強度:家の耐震性能を保つために必要な基準強度。21N/㎟が目安で、耐震等級2または3を取得していれば基準をクリアできます。
  • 予備強度:施工時の環境(季節や気温)によって設計基準強度を達成するために設定される強度。冬は+6N/㎟、夏は+3N/㎟が一般的です。

強度の選び方
コストパフォーマンスを考えると、設計基準強度21N/㎟が適当です。

より高い強度のコンクリートを使用すると家の寿命が延びる可能性はありますが、施工が難しくなり、コストも大幅に上昇するため、予算とのバランスを考える必要があります。

基礎の保護:基礎保護剤の重要性

  • 弾性系基礎保護剤を使用することを推奨します。これにより、コンクリートの「中性化」を遅らせ、鉄筋の錆びを防ぐ効果があります。中性化はコンクリートが時間とともにアルカリ性から中性に変わる現象で、これが進むと内部の鉄筋が錆びてしまう可能性があります。男性系の保護剤を塗布することで、この中性化を遅らせ、基礎の寿命を大幅に延ばすことができます。
  • クラック(ひび割れ)防止
    クラックができるとそこから水分が入り、鉄筋が錆び、基礎の強度が低下する「爆裂現象」を引き起こす可能性があります。男性系基礎保護剤は、基礎が動いても追従して割れにくい性質を持っているため、クラックを防ぎ、長期間にわたって基礎を保護します。

基礎の高さ:40cm以上が理想

建築基準法では基礎の高さは30cmと定められていますが、これでは床下のメンテナンスが困難です。

最低でも40cm、できれば45cmを推奨します。45cm以上の基礎があることで、万が一の浸水時に「水害保険」の対象となる可能性が高まります。

断熱と換気:基礎断熱 vs 床断熱

  • 基礎断熱:基礎全体で断熱する方法で、床下も断熱されているため冬でも温かく、機密性が高い。しかし、シロアリ被害に気づきにくいというデメリットがあります。
  • 床断熱:床下の空間を外気と同じ温度にする方法で、コストは抑えられますが、機密性が低く、床が冷えやすくなります。

    どちらが良いのか?
    機密性を重視する場合は基礎断熱が推奨されますが、どちらを選ぶにしても、シロアリ対策や換気システムの導入が重要です。

    特に床下の換気はカビやシロアリの発生を防ぐために必要で、通気が不足する場合は専用の換気システムを導入することが望ましいです。

    まとめ

    家の基礎は、建物の寿命や資産価値に大きく関わる非常に重要な部分です。

    ベタ基礎と布基礎、一体打ちと二度打ちなど、基礎に関する選択肢にはそれぞれメリットとデメリットがありますが、木造住宅であればベタ基礎が一般的に適しており、予算に応じて適切な方法を選ぶことが大切です。

    さらに、基礎の強度や保護にも注意が必要で、設計基準強度を守り、適切な予備強度を設定することで、家の長期的な耐久性が保たれます。基礎保護剤を使用して中性化を遅らせ、クラックを防ぐことで、基礎の寿命を延ばすことが可能です。

    また、基礎の高さや断熱方法、換気システムにも十分な配慮が必要です。基礎の高さは40cm以上が理想で、断熱方法に関しては、どちらの方法を選ぶにしても適切なシロアリ対策や換気対策を行うことが重要です。

    最終的に、家づくりにおいては、基礎の設計や施工に十分な知識を持ち、適切な対策を講じることで、安心して長く住める家を建てることができます。このブログを参考に、ぜひ家づくりの基礎をしっかりと考えてみてください。

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