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某工務店が批判する発泡ウレタン「アクアフォーム」への嘘批判の検証とメリット・デメリットを説明します

今回は、断熱材の一つであるアクアフォームについて、メリットやデメリットを掘り下げ、その誤解や問題点について考察した動画をご紹介します。

ローコスト系のハウスメーカーでは、標準としてアクアフォームを採用しているところも多く、自社グループで製造しているケースもありますが、この断熱材に関しては様々な意見が飛び交っています。

目次

アクアフォーム vs. グラスウール

アクアフォームは、グラスウールやセルロースファイバーなど、他の断熱材と比べられることが多いです。

グラスウールは特に過去に「施工不良が多い」として批判されてきましたが、実際には施工さえしっかりしていれば問題ないということがよく指摘されています。

アクアフォームも同様に、施工の質が重要であり、その点ではグラスウールよりも施工が簡単で、多少のミスがあっても問題が少ないとされています。

例えば、アクアフォームは吹き付け施工であるため、隙間が出にくく、気密性が高いという特徴があります。

グラスウールに比べると、施工後の気密管理がしやすく、万が一の施工ミスもグラスウールほど深刻にはならないため、専門業者が施工する際に若干の当たり外れがあっても大きな問題にはなりにくいです。

コストパフォーマンスの高さ

価格面でも、アクアフォームはグラスウールよりやや高めですが、その分性能が良く、施工が簡単なため、コストパフォーマンスは非常に高いとされています。

例えば、グラスウールの断熱材を正確に施工し、気密性を高めるには高度な技術が必要ですが、アクアフォームなら比較的簡単に施工でき、職人に依存せずに高気密・高断熱の性能を実現できる点が評価されています。

なぜアクアフォームは嫌われるのか?

アクアフォームの評価が高いにもかかわらず、なぜ嫌われることがあるのでしょうか?

一つの理由は、その手軽さと価格にあります。アクアフォームは施工が簡単で、職人のスキルに依存しないため、高断熱・高気密を売りにしている工務店や職人たちからすると、その優位性が薄れることに不満を抱くことがあるようです。

これは、YouTubeやSNSなどで見られる「自分の使っているもの以外は否定する」という層が批判している背景にあると考えられます。

また、アクアフォームは「解体費用が高い」という噂もありますが、これは実際には誤解です。

実際に解体業者に見積もりを出してもらえば、断熱材がアクアフォームかグラスウールかによって解体費用が変わることはありません。

構造が木造、S造、RC造であるかどうかや、家の広さ、形状、アスベストの有無などが費用に影響する要因であり、断熱材自体は価格には影響しないことが確認されています。

火災時の安全性と断熱材

火災時の安全性についても、アクアフォームに対して懸念の声があることは事実です。

アクアフォームはプラスチック系の素材であり、燃えることは避けられません。

しかし、これはグラスウールやセルロースファイバー、スタイロフォームなど、他の断熱材でも同じです。例えば、ロックウールはガラスを原料としているため、燃えにくい素材ですが、それでも断熱材があることで火災の広がりが早くなることはあります。

重要なのは、断熱材が火を防ぐものではなく、あくまで熱の伝わりを遅らせる役割を果たすものだという点です。

火災対策としては、断熱材自体ではなく、外壁材や石膏ボードの強化を検討することが有効です。

例えば、防火認定の外壁材や窓を使用することで、火災時の延焼を遅らせることができます。特に都市部では、密集地で火災が発生しやすいため、耐火性の高いALC鉄骨などの選択肢が効果的です。

解体時の誤解と有毒ガスの噂

また、アクアフォームに関しては「解体時に高額な費用がかかる」とか「有毒なガスが出る」といった誤った情報も流れています。

しかし、これらも事実ではなく、アクアフォームが使用されている家を解体する場合でも、特にグラスウールなどに比べて費用が高くなることはなく、有毒ガスが発生することもありません。

特にイソシアネートが有害であるという噂についても、実際にはアクアフォーム以外の多くの製品にも使われており、建築材料、家電、自動車などでも使用されています。

展示会でもアクアフォームが展示されているにもかかわらず、健康被害が発生していないことからも、有害性の問題は過度に心配する必要はないでしょう。

アクアフォームの施工における注意点

ただし、アクアフォームの施工に関しては、いくつか注意点があります。

特に、防水シートに直接吹き付けることが許可されているケースがあるものの、これについては慎重に検討する必要があります。

防水シートに直接吹き付けると、シートがたるんでいる場合や、施工ミスによって通気が遮断され、内部に湿気が溜まるリスクがあるからです。これが原因で、最悪の場合、カビが発生する可能性があるため、施工状態の確認が重要です。

まとめ

アクアフォームは、施工のしやすさと気密性の高さ、コストパフォーマンスの良さから、多くの人に支持されている断熱材です。

確かに、一部で批判的な意見もありますが、その多くは誤解や偏見によるものです。

最も重要なのは、適切な施工が行われているかどうかであり、断熱材そのものよりも、施工業者の技術や管理体制が品質に大きく影響するという点を忘れないようにしましょう。

アクアフォームはすでに20年にわたって使用されており、特に経年劣化による問題も発生していないため、信頼性の高い選択肢の一つです。家を建てる際には、断熱材の選択だけでなく、施工業者の選定や現場の確認も忘れずに行いましょう。


このように、断熱材に関しては多くの情報が飛び交いますが、重要なのは実際に使用されている素材の特徴と、その適切な施工管理です。最終的には、信頼できる工務店やメーカーを選び、自分のニーズに合った断熱材を選ぶことが重要です。

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