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外壁材「窯業系サイディング」:メリットとデメリットを徹底解説

今回は、外壁材として広く使用されている「窯業系サイディング」について解説した動画をご紹介します。

目次

窯業系サイディングとは?

外壁材にはいくつかの種類がありますが、最も一般的に使用されているのが「窯業系サイディング」です。

コストパフォーマンスが良く、施工が比較的容易なため、多くの住宅で採用されています。ただし、デメリットもあるため、それを理解した上で選ぶことが重要です。


窯業系サイディングのメリット

1. 初期費用が安い

窯業系サイディングの最大のメリットは、そのコストの安さです。

他の外壁材に比べて初期費用を抑えられるため、予算に制限がある方にとっては非常に魅力的です。

たとえば、同じ面積の家を建てる際に、タイルや塗り壁と比較すると、窯業系サイディングを選ぶことで数十万円の節約が可能になることもあります。

2. 施工期間が短い

窯業系サイディングは、施工が非常に迅速であることも特徴の一つです。

工場で既に色や模様が付いた状態で製造され、現場では基本的に貼り付け作業のみで済むため、施工期間が短縮されます。

例えば、塗り壁の場合は塗装作業が必要で、その分手間と時間がかかりますが、窯業系サイディングは貼り付けるだけなので、施工日数が大幅に短縮され、結果的に施工費用も抑えられます。

3. デザインやカラーが豊富

窯業系サイディングは、デザインやカラーのバリエーションが豊富です。

例えば、「和風の家にしたい」「モダンなデザインが良い」「アメリカンスタイルに憧れる」など、さまざまなデザインの要望に応えられるため、外観にこだわる方にとっては大きな魅力です。

4. 職人の腕の差が出にくい

外壁材の施工では、職人の技術力が品質に大きく影響することがありますが、窯業系サイディングは比較的腕の差が出にくいとされています。

サイディングは既製品であり、基本的にカットして貼り付けるだけの工程が多いため、特別な技術がなくても一定の品質が保たれます。

5. 耐火性能が高い

窯業系サイディングの内部はセメントでできており、耐火性能が非常に高いです。

過去の実験では、バーナーで直接火を当てても外側の模様が少し焦げるだけで、内部のセメント部分は燃えずに残りました。このように、火災時にも安心できる外壁材として評価されています。


窯業系サイディングのデメリット

1. メンテナンス頻度が多くなることがある

窯業系サイディングは定期的なメンテナンスが必要です。

特に「コーキング」と呼ばれる目地部分が劣化しやすく、これを放置すると雨水が侵入し、雨漏りの原因になる可能性があります。

一般的には10年に一度程度のメンテナンスが推奨されていますが、状況によってはもっと頻繁に点検や補修が必要になることもあります。

2. 熱がこもりやすい

窯業系サイディングの貼り方や選ぶタイプによっては、熱がこもりやすいことがあります。

特に夏場、外気温が高いと壁の内部に熱がこもりやすく、室内の温度が上がる原因となります。

この問題を軽減するために、通気層を設けた施工方法(外部通気工法)が重要です。適切な施工を行えば、熱こもりのリスクを減らせます。

3. 防水性能の低下

時間の経過とともに、窯業系サイディングの防水性能は徐々に低下します。

特に、表面の色があせたり、艶がなくなってきた場合は、防水性能が劣化しているサインです。これを放置すると、雨水が内部に浸入し、家の構造部分にダメージを与える可能性があります。

色あせが目立つようになったら、早めに対策を取ることが重要です。

4. 本物の素材には見劣りする

窯業系サイディングは、タイルや木目調などの模様が施されていますが、本物の素材と比較すると見劣りします。

例えば、近くで見たときに「本物の木やタイルではない」と分かることがあります。コストを抑えつつ見た目を重視する場合には有効ですが、外観にこだわる方にとっては多少の妥協が必要かもしれません。

5. 耐震性に注意

窯業系サイディングには、釘で固定するタイプ金物で支えるタイプの2種類があります。

金物タイプの方が耐震性が高く、地震の際に外壁が柔軟に揺れ、割れにくい特性があります。

一方、釘打ちタイプはコストが安く施工も簡単ですが、地震時に外壁が割れやすいというデメリットがあります。

特に地震が多い地域では、金物工法を採用することでリスクを軽減できるので、施工方法に注目して選ぶことが大切です。


まとめ

窯業系サイディングは、初期費用が安く、施工が迅速で、デザインの選択肢が豊富であるため、多くの住宅に採用されています。

特に予算を抑えたい方や、デザインにこだわりたい方におすすめの外壁材です。しかし、定期的なメンテナンスが必要だったり、熱がこもりやすくなる可能性があるため、施工業者との相談や事前の確認が重要です。

また、地震に対する耐久性を考慮する場合は、釘打ちタイプよりも金物工法を選ぶことで、安全性を高めることができます。外壁選びで後悔しないために、今回の情報を参考にしていただき、あなたの理想の家づくりに役立ててください。

知っておきたい専門用語集

  • 窯業系サイディング:セメントや繊維質を主成分とした外壁材。耐火性やデザインの豊富さが特徴
  • コーキング:外壁材の継ぎ目に使用されるシーリング材。劣化すると雨水が侵入する原因となる
  • 塗り壁:外壁に直接塗料を塗り、仕上げる工法。時間とコストがかかるが、デザインの自由度が高い
  • 防水透湿シート:外壁の内側に貼られるシート。雨水を防ぎながら、内部の湿気を外に逃がす役割を持つ
  • 外部通気工法:外壁と柱の間に空気層を設け、熱や湿気を逃がす工法。建物の長寿命化に寄与する
  • 金物工法:外壁材を直接釘で固定せず、金具を使って取り付ける工法。耐震性が高い
  • 目地:外壁材同士の継ぎ目部分。コーキングで埋めることで防水性を高める
  • セメント:窯業系サイディングの主成分であり、耐火性を持つが、経年劣化により防水性能が低下する
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