今回の動画では、「不動産業者がネット銀行をお勧めしない理由」というテーマで、ネット銀行で住宅ローンを借りる際に発生する問題点と、その解決策について解説されています。
ネット銀行は手軽に利用でき、金利も低いことから人気がありますが、なぜ不動産業者はネット銀行をおすすめしないのか、具体的な理由を挙げながら説明しています。
ネット銀行の魅力
まず、ネット銀行の住宅ローンの魅力について触れられています。
ネット銀行は、スマートフォンやインターネットを使って簡単に申し込みができるほか、金利が非常に低いことが大きな特徴です。
例えば、2022年のオリコン顧客満足度調査によると、ネット銀行の住宅ローンがランキング上位を占めており、特に「auじぶん銀行」や「住信SBIネット銀行」が高評価を受けています。
実際、auじぶん銀行の金利は2024年10月時点で0.289%と、非常に低い水準です。このように金利面では非常に魅力的ですが、不動産業者はこれをあまり推奨しない理由がいくつかあります。
ネット銀行をおすすめしない4つの理由
実店舗がない
ネット銀行は実店舗を持たないため、不動産業者が書類のやり取りや審査の進行をサポートすることが難しくなります。
通常の銀行であれば、不動産業者が必要な書類をすべて揃えて提出し、スムーズに審査を進めることができますが、ネット銀行の場合、申請者自身が書類を集めて提出しなければなりません。
そのため、書類に不備があった場合、何度もメールでやり取りをする必要が生じ、手続きがスムーズに進まないことがあります。
審査が遅い
ネット銀行の審査は通常の銀行に比べて非常に時間がかかります。
例えば、通常の都市銀行では事前審査が1日から数営業日で完了するのに対し、ネット銀行では事前審査だけで1週間、本審査にはさらに2〜3週間かかることが一般的です。
この遅れにより、気に入った物件が他の買い手に取られてしまうリスクが高まります。また、売買契約から残金決済までの期間が短い物件では、審査が間に合わない可能性もあります。
審査が厳しすぎる
ネット銀行は低金利である一方、その分審査が非常に厳しいです。
借り手の収入や属性、物件の条件が非常に良い場合にしか、融資が通らないケースが多いです。
例えば、築年数が古い物件や借地権付きの土地では、ネット銀行は融資をしない傾向があります。このため、金利は低くても、実際には利用できる人が限られることがあります。
事前審査の信憑性が低い
ネット銀行の事前審査は簡易的で、書類を基にした簡単な審査でしかありません。
そのため、事前審査で通ったとしても、本審査で否決されることがよくあります。
物件の詳細な担保評価や、個別の収入状況などをきちんと評価しないまま進められることがあるため、事前審査の結果に過信してしまうと、本審査で問題が生じるリスクが高いです。
ネット銀行を利用する際のコツ
不動産業者がネット銀行をあまりおすすめしない理由を踏まえた上で、ネット銀行を利用したい場合の対策についても解説されています。
複数の金融機関に同時に審査を申し込む
ネット銀行を利用したい場合でも、複数の金融機関に同時に審査を申し込むことを推奨しています。
これは、大学の受験と同じように、滑り止めとして他の銀行も並行して審査を進めておくことで、審査に通らなかった場合に備えることができます。
特にネット銀行の審査に時間がかかることを考えると、この方法は非常に重要です。
代理店を利用する
ネット銀行の申し込みを自分で行うと、時間や手間がかかることがありますが、外部の代理店を利用することで、審査をスムーズに進めることができます。
代理店を通じて申し込むことで、不動産業者との連携がしやすくなり、トラブルが発生した際にも迅速に対応できるメリットがあります。
まとめ
ネット銀行は低金利で魅力的ですが、審査の厳しさや遅さ、事前審査の信憑性の低さなど、さまざまなデメリットがあります。
そのため、物件購入を確実に進めたい場合は、ネット銀行だけでなく、実店舗を持つ銀行と並行して審査を進めることが推奨されます。また、代理店を利用することで、ネット銀行の利用時にもスムーズな対応が可能になります。
ネット銀行での住宅ローン利用を考えている方は、これらのコツを活用し、後悔のない家づくりを目指しましょう。
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