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高断熱の家に住むなら「ドアを開け放す」ことが大切

高断熱住宅に住む際、ドアを開けっぱなしにしておくことが、家全体の快適性を高めるために非常に重要です。

日本では「開けた扉は閉める」という習慣がありますが、高断熱の家においては、この常識を見直す必要があります。

今回は、高断熱住宅で快適に暮らすためのポイントとして、ドアを開けておくことの重要性について詳しく解説した動画をご紹介します。

目次

1. ドアを開けっぱなしにする理由

高断熱の家では、部屋ごとの温度差をできるだけなくすことが、家全体の快適さと健康にとって重要です。

断熱等級が高い家、特に断熱等級6以上の家では、1つのエアコンで家全体を効率的に空調できるようになっています。たとえば、断熱等級7の家では、6畳用のエアコン1台で30坪(約99平方メートル)の家全体を暖めることが可能です。

部屋のドアを開け放つことで、空気が家全体に均等に行き渡り、温度差が少ない快適な環境を保つことができます。逆に、ドアを閉めてしまうと、エアコンの効率が下がり、各部屋での温度差が大きくなりやすくなります。

2. 温度差が引き起こす問題

部屋ごとの温度差が7度以上になると、温度差アレルギーのリスクが高まります。

また、寒い部屋に移動するときのストレスも軽減され、全体的な居住性が向上します。特に冬場は、温度差が原因で体に負担がかかりやすくなるため、ドアを開けておくことでこのリスクを減らすことができます。

3. ドアを閉めると空調効率が下がる

従来の低断熱住宅では、暖房中に空気が逃げるのを防ぐため、ドアを閉めるのが一般的でした。

しかし、高断熱住宅では、全体の温度差をなくすことが目的であるため、ドアを開けておくことで全室に均等な空調が可能になります。

逆に、ドアを閉めると空気の流れが悪くなり、換気や湿気の調整が不十分になりやすいです。

たとえば、トイレや浴室のドアを閉めてしまうと、湿気や換気の問題が生じることがあります。

特に冬場は湿気を逃がさず、家全体に戻すことで快適性が向上します。夏場でも、湿度のバランスを保つためにはドアを開け放しておくことが有効です。

4. 換気の重要性

高断熱住宅は、高気密でもあるため、少ない換気量で家全体の空気の質を保つことが求められます。

人が生活する上で、1時間に約30立方メートルの換気が必要だと言われています。家の広さや人数に応じて必要な換気量を確保し、CO2濃度が上がらないようにすることが大切です。

たとえば、床面積70平方メートルの家で4人家族が暮らしている場合、1時間あたり120立方メートルの換気が必要になります。これを実現するためには、ドアを開けて家全体の空気を循環させることが効果的です。

5. プライバシーと快適性のバランス

もちろん、プライバシーを保ちたいときにはドアを閉めるのも必要です。

しかし、高断熱住宅においては、できるだけドアを開け放して、空気の流れをスムーズに保つことが重要です。

たとえば、夜寝るときには寝室のドアを少しだけ開けておく、あるいはレースカーテンを使って視覚的なプライバシーを確保しながらも、空気の流れを妨げない工夫をするのも良い方法です。

まとめ:高断熱住宅で快適に暮らすための鍵

高断熱住宅に住むなら、従来の「開けたドアは閉める」という習慣を見直し、できるだけドアを開け放しておくことが、快適で健康的な暮らしに繋がります。

ドアを開けることで、家全体の温度差をなくし、空気の質や湿度のバランスも整えることができます。特に断熱等級6以上の家では、このような住み方がより効果的です。

家全体が均一に暖かく、湿気や換気の問題も解決できる高断熱住宅の特性を最大限に活かし、健康で快適な生活を実現しましょう。


このように、快適な高断熱住宅での暮らしを最大限に活かすためには、ドアを開け放しにすることが重要なポイントになります。

家の中の温度差や空気の質をしっかり管理することで、長く快適な生活を送ることができます。

知っておきたい専門用語集

  • 高断熱:建物の外壁や屋根、窓などが熱を通しにくい構造になっている状態。断熱性能が高いことで、家の中の温度を一定に保ちやすくなる。
  • 断熱等級6:日本の断熱性能を示す基準の1つ。等級が6以上になると、1つのエアコンで家全体を効率的に空調できるほどの性能を持つ。
  • 断熱等級7:断熱性能がさらに高い家を指す。6畳用のエアコン1台で30坪の家全体を暖めることができるレベル。
  • 温度差アレルギー:温度差が7度以上あると、体にアレルギー反応のような症状が出やすくなることを指す。
  • 気密性:建物の隙間が少なく、外気が入りにくい状態。気密性が高いと、空調効率が良くなる。
  • 換気量:建物内部の空気を外部と入れ替えるために必要な空気の量。人1人につき1時間あたり約30立方メートルの換気が必要とされる。
  • CO2濃度:室内の二酸化炭素の濃度。換気が不足するとCO2濃度が上がり、空気の質が悪くなる。
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