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複利の効果は資産いくらから実感できる?インデックス投資の「爆発ライン」と持ち出し0の目安を解説

本記事は、YouTube動画『複利が効果絶大になるのは資産いくらから?インデックス投資で持ち出し0になる爆発ラインを徹底解説』の内容を基に構成しています。

新NISAなどをきっかけにインデックス投資を始めたものの、「複利で増えている実感がない」と感じている人は少なくありません。

毎月積み立てを続けていれば資産残高は増えていきます。しかし、投資を始めて間もない時期は、運用益よりも自分が入金した金額の方が大きいため、「資産が増えたのは複利のおかげではなく、単に自分がお金を入れたからではないか」と感じやすいものです。

実際、投資を始めて1年や2年程度では、複利の効果が目に見えるほど大きくならないことも珍しくありません。

ただし、資産形成を続けていくと、運用によって増える金額が毎月の積立額を上回る分岐点が訪れます。動画では、この分岐点を「複利の爆発ライン」と呼んでいます。

爆発ラインを超えると、自分が積み立てる金額と同じ、あるいはそれ以上の金額を資産そのものが生み出すようになります。毎月の運用益だけで積立額を賄えるため、感覚的には自分の財布から持ち出さなくても資産形成が続いていく状態です。

この記事では、複利の基本的な仕組みから、毎月の積立額ごとの爆発ライン、到達までに必要な期間、少しでも早く到達するための考え方まで詳しく解説します。

目次

そもそも複利とは何か

複利とは、運用によって得た利益を元本に組み入れ、その元本と利益の合計額に対して、さらに利益がついていく仕組みです。

これに対して、最初の元本だけに利益がつく仕組みを「単利」といいます。

例えば、100万円を年利5%で運用すると仮定します。

単利の場合、利益がつく対象は最初の100万円だけです。そのため、毎年増える金額は5万円で変わりません。

1年後には105万円、5年後には125万円、10年後には150万円になります。運用期間が長くなっても、毎年の利益は5万円のままです。

一方、複利の場合は、1年目に得た5万円を元本に組み入れます。2年目は100万円ではなく、105万円に対して5%の利益がつくため、利益は5万2,500円になります。

その利益も元本に加わるため、3年目はさらに大きな金額に対して5%の利益がつきます。

このように、複利では利益が次の利益を生み、雪だるま式に資産が増えていきます。

運用を始めたばかりの時期は、単利と複利の差はそれほど大きくありません。しかし、運用期間が長くなるにつれて、利益を生む元本が大きくなるため、両者の差は徐々に広がっていきます。

同じ100万円を年利5%で運用した場合でも、30年後には単利と複利で100万円以上の差が生まれます。

複利が資産形成において大きな力を持つのは、利益率の高さだけではなく、利益を再び運用に回し続けることで、時間とともに成長速度が上がっていくからです。

投資信託にも複利効果はあるのか

ここで疑問となるのが、投資信託にも本当に複利が働くのかという点です。

銀行預金では、受け取った利息を元本に加えることで、翌年からその利息にも新たな利息がつきます。これは典型的な複利の仕組みです。

一方、インデックス型の投資信託を保有している場合、投資家が毎年利益を受け取り、それを自分で再投資しているわけではありません。

厳密にいえば、投資信託には銀行預金とまったく同じ形の複利があるわけではありません。しかし、ファンドの内部では複利に近い仕組みが働いています。

投資先企業が利益を再投資して成長する

例えば、S&P500に連動する投資信託は、米国を代表する約500社の株式に分散投資する商品です。

投資先の企業は、事業で得た利益をすべて株主に配るわけではありません。新しい工場や設備への投資、人材の採用、新商品や技術の研究開発などに利益を使い、事業の拡大を目指します。

利益を事業に再投資し、翌年の利益が増えれば、その増えた利益を使ってさらに事業を拡大できます。

つまり、企業自体が利益によって新たな利益を生み出し、複利的に成長しているのです。

企業の利益や将来性が高まれば、長期的には企業価値や株価の上昇につながり、投資信託の基準価額を押し上げる要因になります。

配当金がファンド内で再投資される

投資信託の基準価額を押し上げるもう1つの要因が、配当金の再投資です。

S&P500を構成する企業の多くは、利益の一部を配当金として株主に還元しています。

投資信託が受け取った配当金を投資家に分配せず、ファンド内で再投資するタイプの商品では、その配当金を使って新たな株式が購入されます。

新しく購入した株式からも将来配当金が生まれ、その配当金がさらに再投資されます。

このように、ファンド内では配当が新たな資産を生み、その資産がさらに配当や値上がり益を生む流れが続いています。

投資先企業による利益の再投資と、ファンド内での配当金の再投資という2つの仕組みによって、投資信託の基準価額は複利的に成長していきます。

投資家が自分で利益を受け取り、再投資の手続きをしなくても、利益が次の利益を生む構造がファンドの内部で動いているのです。

そのため、投資信託の将来価値を考える際にも、複利計算を当てはめることができます。

複利の「爆発ライン」とは

動画で紹介されている複利の爆発ラインとは、毎月の運用益が、自分で拠出している毎月の積立額を上回る資産額のことです。

例えば、毎月5万円を投資している人は、毎月自分の収入や預金から5万円を出し、投資信託などを購入しています。

資産が少ないうちは、運用によって増える金額よりも、自分が入金する5万円の方が大きいため、資産形成の中心は入金です。

しかし、資産額が大きくなるにつれて、同じ利回りでも運用によって増える金額は大きくなります。

やがて年間の運用益が60万円を超えると、月平均では5万円以上の利益が生まれる計算になります。

この状態では、自分が毎月積み立てている5万円と同程度の金額を、資産が自動的に稼いでいることになります。

仮に自分の積み立てを一時的にやめたとしても、計算上は運用益だけで毎月5万円相当の資産増加が期待できる状態です。

これが「実質的に持ち出し0」と表現される理由です。

もちろん、実際の市場では毎月一定の利益が出るわけではありません。ある月は大きく上昇し、別の月は下落することもあります。

ここでいう毎月の運用益とは、長期間の平均的なリターンを月単位に置き換えた考え方です。

爆発ラインの計算方法

爆発ラインは、年間の積立額を想定利回りで割ることで求められます。

計算式は次のとおりです。

爆発ライン=年間積立額÷想定利回り

動画では、物価上昇の影響を差し引いた実質的なリターンとして、年5%を前提に計算しています。

S&P500や全世界株式の過去の実績を見ると、時期によっては年5%を上回るリターンを記録しています。ただし、過去のリターンにはインフレによる物価上昇の影響も含まれています。

将来の購買力を基準に考える場合、控えめな前提として実質年5%程度を使用するという考え方です。

毎月5万円を積み立てる場合

毎月5万円を積み立てると、年間の積立額は60万円です。

年間60万円を年5%の運用益だけで生み出すために必要な資産は、次のように計算できます。

60万円÷5%=1,200万円

したがって、毎月5万円を積み立てている人の爆発ラインは、資産1,200万円です。

資産が1,200万円に達すると、年5%の運用益は年間60万円となります。月平均では5万円です。

自分が積み立てている5万円と同じ金額を、資産が運用によって生み出す状態になります。

毎月3万円を積み立てる場合

毎月3万円の場合、年間の積立額は36万円です。

36万円÷5%=720万円

毎月3万円を積み立てている人の爆発ラインは、資産720万円になります。

資産720万円を年5%で運用すると、年間の運用益は36万円、月平均では3万円です。

毎月5万円のケースと比べると、積立額が少ない分、爆発ラインとなる資産額も低くなります。

毎月8万円を積み立てる場合

毎月8万円を積み立てると、年間の積立額は96万円です。

96万円÷5%=1,920万円

毎月8万円を積み立てている人の爆発ラインは、資産1,920万円です。

資産1,920万円を年5%で運用できれば、年間96万円、月平均8万円の運用益が期待できる計算になります。

積立額が大きい人ほど、それと同じ金額を運用益だけで生み出すために必要な資産額も大きくなります。

積立額別の爆発ライン一覧

実質年5%で計算した場合、主な積立額ごとの爆発ラインは次のとおりです。

  • 毎月1万円:240万円
  • 毎月2万円:480万円
  • 毎月3万円:720万円
  • 毎月5万円:1,200万円
  • 毎月8万円:1,920万円
  • 毎月10万円:2,400万円

この計算では、積立額が2倍になると爆発ラインも2倍になります。

ただし、爆発ラインが高いから不利という意味ではありません。積立額が大きい人は、同じ期間でより大きな資産を形成し、より大きな運用益を得られる可能性があります。

爆発ラインに到達するまで何年かかるのか

毎月5万円を積み立てて1,200万円を目指す場合、運用益を考慮せずに計算すると、到達まで20年かかります。

年間の積立額が60万円であるため、1,200万円を60万円で割ると20年になるからです。

しかし、実際には積み立ての途中でも資産は運用されています。

毎月5万円を積み立てながら、資産全体が年5%で複利的に成長すると仮定した場合、1,200万円に到達するまでの期間は約14年です。

単純な積み立てだけでは20年かかるところを、運用益によって約6年短縮できる計算になります。

この6年間の差が、複利によって生まれる効果です。

積立額が違っても到達期間は約14年

興味深いのは、積立額が変わっても、爆発ラインに到達するまでの期間が大きく変わらない点です。

毎月3万円を積み立てて720万円を目指す場合も、毎月8万円を積み立てて1,920万円を目指す場合も、年5%で運用しながら積み立てると、到達までの期間はおおむね14年前後になります。

積立額が少なければ爆発ラインも低くなり、積立額が多ければ爆発ラインも高くなります。

積立額と目標額が比例するため、同じ利回りで運用する限り、到達までの期間もほぼ同じになるのです。

毎月の積立額にかかわらず、約14年間続けることで、運用益が自分の積立額に並ぶ可能性があるというのが1つの目安になります。

ただし、これは毎年安定して5%で増えたと仮定した計算上の結果です。

実際の株式市場では、年ごとのリターンに大きなばらつきがあります。大幅に上昇する年もあれば、暴落によって資産が減少する年もあります。

そのため、実際の到達時期は14年より早くなる場合もあれば、遅くなる場合もあります。

爆発ラインを超えると資産形成が加速する

爆発ラインに到達した後も積み立てを続ければ、資産形成の速度はさらに上がります。

例えば、毎月5万円を積み立てる人が資産1,200万円に到達した場合、年5%の運用益は年間60万円です。

自分の積立額も年間60万円であるため、単純計算では1年間に合計120万円が資産に加わることになります。

翌年は、さらに増えた資産を元に運用益が生まれます。

このように、爆発ラインを超えた後は、自分の積み立てと資産が生み出す利益の両方が資産形成を支えるようになります。

それまでは主に自分の入金によって資産を押し上げていましたが、爆発ラインを超えると、資産そのものが大きな役割を果たし始めます。

雪だるまが一定の大きさを超えると、坂道を転がりながら急速に大きくなっていくようなイメージです。

爆発ラインに早く到達するための方法

爆発ラインに到達するまでには、一定の時間が必要です。

動画では、到達を早めるための考え方として、積み立てを継続すること、運用コストを下げること、入金力を高めることが紹介されています。

最も重要なのは積み立てを続けること

複利は、運用期間が長くなるほど効果が大きくなる仕組みです。

投資を始めてから最初の数年間は、運用益よりも自分の入金額の方が大きいため、資産が増えている実感を得にくい傾向があります。

特に最初の10年程度は、複利の効果が目立ちにくい地味な期間になりやすいでしょう。

しかし、この時期に「思ったほど増えない」と感じて積み立てをやめてしまうと、複利の効果が大きくなる直前で資産形成を中断することになります。

複利の恩恵を受けるためには、短期間の値動きに一喜一憂せず、長期間続けることが重要です。

いつ始めるかも大切ですが、それ以上に、どれだけ長く市場に居続けられるかが結果を左右します。

高い利回りを無理に追わない

想定利回りが5%から6%、7%へと高くなれば、理論上は爆発ラインへの到達時期も早くなります。

しかし、一般的に高いリターンを狙うほど、価格変動や損失のリスクも大きくなります。

爆発ラインに早く到達したいからといって、値動きの激しい商品や特定の銘柄に資産を集中させると、暴落時に大きな損失を抱える可能性があります。

大きな損失を受けて投資を続けられなくなれば、利回りを高めようとしたことが逆効果になります。

将来のリターンは誰にも正確に予測できません。無理に高い利回りを追うよりも、自分が長期間保有できる商品を選び、継続する方が現実的です。

信託報酬などの運用コストを下げる

リスクを大きく増やさずに実質的な利回りを改善する方法として、運用コストを下げることが挙げられます。

投資信託には、保有している間に継続して差し引かれる信託報酬があります。

信託報酬が高い商品を保有していると、その分だけ投資家の手元に残るリターンが少なくなります。

例えば、運用前のリターンが年5%でも、信託報酬などのコストが年1%かかれば、単純計算で実質的なリターンは年4%程度になります。

一方、信託報酬が年0.1%程度であれば、コストによる影響を小さく抑えられます。

相場のリターンを自分でコントロールすることはできませんが、どの商品を選ぶかは自分で決められます。

長期投資では、わずかなコスト差でも運用期間が長くなるほど影響が大きくなります。

現在保有している投資信託の手数料が高い場合は、同じ指数に連動する低コストのインデックスファンドがないか確認することも重要です。

ただし、商品を乗り換える際には、売却による税金や非課税枠の扱いなども考慮する必要があります。

入金力を高める

積立額を増やしても、爆発ラインに到達するまでの期間は約14年で大きく変わらないという説明がありました。

それでは、入金力を高めても意味がないのでしょうか。

実際には、入金力を高めることには大きな意味があります。

積立額を増やす効果は、爆発ラインに到達する時間を短縮するというよりも、同じ期間で到達できる資産額を大きくする点にあります。

毎月3万円を積み立てる人は、約14年後に720万円の資産と、月平均3万円相当の運用益を得られる計算です。

一方、毎月8万円を積み立てる人は、同じ約14年後に1,920万円の資産と、月平均8万円相当の運用益を得られる計算になります。

到達までの時間はほぼ同じでも、形成される資産額と運用益には大きな差があります。

固定費や不要な支出を見直し、無理のない範囲で積立額を増やせれば、将来の資産規模を大きくできます。

特に資産形成の序盤は、運用益よりも入金額の影響が大きいため、収入を増やすことや支出を最適化することも有効です。

個別株投資でリターンを高める選択肢

インデックス投資は、市場全体の平均的なリターンを長期的に獲得することを目指す投資方法です。

幅広い銘柄に分散でき、特定企業の不振による影響を抑えやすい一方、市場平均を大きく上回るリターンを安定して狙うものではありません。

より早く資産を増やしたい人にとっては、新NISAの成長投資枠などを利用した個別株投資も選択肢になります。

成長が期待できる企業を選び、その株価が大きく上昇すれば、市場平均を上回るリターンを得られる可能性があります。

ただし、個別株投資では、企業の業績、財務状況、競争環境、株価水準などを分析する必要があります。

選んだ企業の業績が悪化した場合や、想定していた成長が実現しなかった場合には、大きな損失が発生する可能性もあります。

リターンを高めるために個別株を取り入れる場合でも、インデックス投資を資産形成の中心に置き、余裕資金の一部で取り組むなど、リスク管理が重要です。

爆発ラインは必ず達成できる金額ではない

爆発ラインの計算は、資産形成の目標を分かりやすくするための目安です。

毎月5万円なら1,200万円、毎月3万円なら720万円という数字は、年5%の運用益が長期的に得られることを前提としています。

しかし、株式市場のリターンは毎年一定ではありません。

また、資産が1,200万円に達したからといって、毎月必ず5万円の利益が発生するわけでもありません。

年5%の平均リターンは、長期間の値動きを平均した考え方です。実際には、1年間で20%上昇することもあれば、20%以上下落することもあります。

さらに、資産を取り崩して生活費に使う場合には、税金や手数料、インフレ、相場下落時の売却リスクなども考慮しなければなりません。

そのため、爆発ラインを「到達すれば毎月確実に利益が得られる金額」と考えるのではなく、「長期平均では運用益が積立額と並ぶ資産規模」と理解することが大切です。

まとめ

インデックス投資で複利の効果を実感しやすくなるのは、運用益が自分の積立額を上回る「爆発ライン」に到達してからです。

実質年5%で運用できると仮定した場合、毎月3万円を積み立てる人の爆発ラインは720万円、毎月5万円なら1,200万円、毎月8万円なら1,920万円が目安になります。

毎月積み立てながら年5%で複利運用を続けた場合、積立額にかかわらず、爆発ラインへの到達期間はおおむね14年前後です。

ただし、これは一定の利回りを前提にしたシミュレーションであり、実際の到達時期は相場環境によって変わります。

爆発ラインに少しでも早く近づくために重要なのは、短期的な値動きに惑わされず積み立てを続けることです。

そのうえで、信託報酬などの運用コストを抑え、無理のない範囲で入金力を高めることが、将来の資産規模を大きくすることにつながります。

投資を始めて間もない時期は、複利の効果を感じにくいかもしれません。しかし、運用期間が長くなるほど、資産が生み出す利益は大きくなっていきます。

目先の増減だけを見るのではなく、自分の積立額に応じた爆発ラインを長期的な目標として設定し、自分のペースで資産形成を続けることが重要です。

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