本記事は、YouTube動画『2027年iDeCo改正|年収何万円以上の人は使うべき?20パターン以上を徹底シミュレーション』の内容を基に構成しています。
2027年に予定されている制度改正によって、iDeCoの掛金上限や加入可能年齢が大きく変わる見込みです。特に企業年金のない会社員は、毎月の掛金上限が現在の2万3000円から6万2000円へ大幅に引き上げられると説明されています。
一方で、iDeCoは掛金を拠出するときに所得控除を受けられる反面、受け取り時に課税される可能性があります。また、原則として60歳まで資金を引き出せないため、単純に「節税できるから上限まで入れればよい」とは限りません。
動画では、40代、50代、60代を対象に、年収300万円から1100万円、毎月の掛金1万円から6万2000円まで、20パターン以上のシミュレーションを実施しています。
この記事では、iDeCoとNISAのどちらを優先すべきなのか、年収や年齢によって判断がどう変わるのか、退職金や企業型DCの残高がある場合に何を確認すべきなのかを、初心者にも分かりやすく解説します。
2027年にiDeCoはどのように変わるのか
2027年のiDeCo改正では、主に掛金上限と加入可能年齢が変更されると説明されています。
企業年金のない会社員の場合、毎月の掛金上限は2万3000円から6万2000円へ引き上げられます。これまでの約2.7倍に相当する大幅な増額です。
自営業者などについても、国民年金基金などと合計した掛金上限が、月額6万8000円から7万5000円へ増えるとされています。
さらに、iDeCoへ加入できる年齢も、原則として65歳未満から70歳未満へ拡大される見通しです。
これにより、50代や60代からでもiDeCoを活用できる期間が広がります。ただし、加入条件や掛金上限は、勤務先の企業年金制度や加入している年金制度によって異なります。
制度改正後にiDeCoを利用する際は、自分がどの加入区分に該当するのかを確認することが重要です。
iDeCoとNISAの比較に使われたシミュレーション条件
動画では、iDeCoとNISAのどちらが有利になるのかを比較するため、一定の条件を設定してシミュレーションしています。
基本条件は、2027年1月から65歳まで積み立てを続け、毎月5万円を年率5%で運用するというものです。積み立ては毎月末に行う前提になっています。
iDeCoとNISAでは、同じ低コストの投資信託を購入します。運用商品の違いではなく、税制の違いだけを比較しやすくするためです。
また、iDeCoは65歳時点で一時金として受け取る前提です。会社から受け取る退職金はなく、現在のiDeCoや企業型DCの残高も0円としています。
iDeCoの所得控除によって減った税金については、再投資せずに現金で保有します。実際には、その節税分をNISAなどで運用すれば、最終的な資産額がさらに増える可能性がありますが、動画では計算を単純化するために再投資していません。
さらに、iDeCoの口座管理手数料として年間2000円程度かかるものの、基本シミュレーションでは除外されています。
このシミュレーションは、iDeCoが原則60歳まで引き出せないことを理解したうえで、老後資金として積み立てる人を対象としています。
iDeCoを使うべき年収の目安は500万円
動画のシミュレーションでは、40歳で年収300万円のケースを除き、多くの条件でiDeCoがNISAより有利になる結果が示されています。
ただし、実際に積極的にiDeCoを利用する判断基準としては、年収500万円前後が1つの目安とされています。
年収が高くなるほど所得税率が上がり、iDeCoの掛金を所得から控除することによる節税効果が大きくなるためです。
50歳で年収500万円の場合
50歳から毎月5万円をiDeCoで積み立てた場合、NISAより約114万円有利になるという結果が示されています。
55歳から始めた場合でも、約93万円iDeCoが有利です。
50代からでは運用期間が短く、iDeCoを始めても遅いと考える人もいます。しかし、動画のシミュレーションでは、50代はiDeCoと相性のよい年代だと説明されています。
50歳で年収700万円の場合
50歳で年収700万円の場合、iDeCoはNISAより約200万円有利になります。
55歳から始める場合でも、約154万円有利になる結果です。
年収700万円になると、掛金を所得から控除したときの節税効果が年収500万円の場合より大きくなります。そのため、運用期間が10年程度でも、iDeCoを活用するメリットが残りやすくなります。
40代で年収500万円の場合
40歳で年収500万円の場合、iDeCoはNISAより約61万円有利とされています。
45歳から始める場合は、約95万円有利です。
ただし、40代は住宅ローン、教育費、車の購入費など、まとまった支出が発生しやすい年代です。
iDeCoへ入れた資金は原則として60歳まで引き出せないため、10年以内に使う可能性がある資金まで拠出するべきではありません。
生活防衛資金や近い将来に使う予定のお金を確保したうえで、老後専用として残せる資金だけをiDeCoへ回す必要があります。
50代がiDeCoと相性のよい理由
50代は、iDeCoの所得控除を10年から15年程度受けながら、運用期間が長くなりすぎないという特徴があります。
40代から始める場合、所得控除を受けられる期間は長くなりますが、運用期間も長くなります。運用が順調であれば資産残高が大きく増え、受け取り時に退職所得控除を超えて課税される可能性があります。
一方、60代から始める場合は、運用期間が短いため、受け取り時の課税は大きくなりにくいものの、所得控除を受けられる期間も短くなります。
50代は、その中間に位置します。
所得控除を受けられる期間を一定程度確保しながら、運用残高が退職所得控除を大幅に超えるほど増えにくいため、入口の節税効果を得ながら出口課税を抑えやすいのです。
そのため、退職金や既存の企業型DC残高が大きくない人であれば、50代からiDeCoを始めても遅くないと説明されています。
月6万2000円をiDeCoへ全額拠出するとどうなるのか
2027年の制度改正後、企業年金のない会社員は、毎月最大6万2000円までiDeCoへ拠出できるようになるとされています。
しかし、上限まで拠出することが必ず最も有利になるわけではありません。
動画では、50歳、年収500万円、65歳まで15年間、年率5%で運用する条件で、掛金別のシミュレーションを行っています。
月1万円を拠出する場合
毎月1万円を15年間積み立てると、拠出元本は180万円です。
年率5%で運用できた場合、65歳時点の資産額は約267万円となります。
このケースでは受け取り時の税金は0円とされ、NISAより約36万円有利になる結果です。
月3万円を拠出する場合
毎月3万円を15年間積み立てると、拠出元本は540万円です。
65歳時点の資産額は約802万円となります。
積み立て期間中に減る税金は約109万円、受け取り時にかかる税金は約15万円です。
差し引きすると、iDeCoはNISAより約94万円有利になります。
月5万円を拠出する場合
毎月5万円を15年間積み立てると、拠出元本は900万円です。
年率5%で運用した場合、65歳時点の資産額は約1336万円になります。
積み立て期間中に減る税金は約182万円、受け取り時の税金は約68万円です。
差し引きすると、iDeCoはNISAより約114万円有利になります。
月6万2000円を拠出する場合
毎月6万2000円を15年間積み立てると、拠出元本は1116万円です。
65歳時点の資産額は約1657万円になります。
積み立て期間中に減る税金は約226万円と大きくなりますが、受け取り時の税金も約117万円へ増加します。
最終的に、iDeCoはNISAより約108万円有利です。
この条件では、月6万2000円よりも月5万円を拠出したほうが、NISAとの差は大きくなります。
年収500万円なら月5万円とNISAの併用も選択肢
50歳、年収500万円の標準モデルでは、月5万円をiDeCoへ拠出し、残りの1万2000円をNISAへ投資する方法が紹介されています。
月6万2000円までiDeCoへ拠出すると、積み立て期間中の節税額は増えます。しかし、65歳時点の残高も大きくなるため、受け取り時の税負担が増加します。
その結果、NISAに対するiDeCoの優位額は、月5万円の約114万円から、月6万2000円では約108万円へわずかに縮小します。
ただし、月6万2000円を拠出したほうが、最終的な資産総額そのものは大きくなります。
そのため、NISAの投資枠を十分に利用できていない人や、途中で使う可能性のある資金も確保したい人は、iDeCoとNISAを組み合わせる方法が現実的です。
一方、すでにNISAの投資枠を十分に利用しており、老後資金として長期間使わない余裕資金がある場合は、月6万2000円までiDeCoへ拠出する考え方もあります。
年収700万円なら月6万2000円が有利になる
掛金の最適額は、年齢と年収によって変わります。
50歳、年収700万円の場合、月5万円をiDeCoへ拠出したときのNISAに対する優位額は約205万円です。
これに対し、月6万2000円を拠出した場合の優位額は約222万円となります。
年収700万円では所得控除による節税効果が大きいため、受け取り時の税金が増えても、月6万2000円を拠出したほうが有利になるのです。
また、55歳から始める場合は、年収500万円でも月6万2000円を拠出したほうが有利になるという結果が示されています。
55歳から65歳までの運用期間は10年間です。運用期間が比較的短いため、上限まで拠出しても資産残高が退職所得控除を大幅に超えにくく、受け取り時の税負担が膨らみにくいことが理由です。
動画では、企業年金のない会社員について、次のような目安が示されています。
50歳で年収500万円前後の場合は、iDeCoへ月5万円を拠出し、残りをNISAへ回す方法が候補です。
50歳で年収700万円以上の場合は、月6万2000円までiDeCoへ拠出する価値があります。
55歳で年収500万円以上の場合も、65歳まで使わない資金であれば、月6万2000円まで拠出する選択肢があります。
運用利回りが高いほどiDeCoが有利とは限らない
一般的には、運用利回りが高いほど資産が増えるため、投資家にとって有利です。
しかし、iDeCoとNISAの税制だけを比較した場合、運用利回りが高くなるほど、NISAに対するiDeCoの優位性が小さくなることがあります。
動画では、50歳、年収500万円、月5万円を15年間積み立てる条件で、利回り別の比較を行っています。
年率3%の場合、65歳時点の資産額は約1135万円となり、受け取り時の税金は約44万円です。
年率5%の場合は、資産額が約1336万円、受け取り時の税金が約68万円となり、iDeCoはNISAより約114万円有利です。
年率7%の場合は、資産額が約1585万円まで増えます。しかし、受け取り時の税金も約106万円へ増え、NISAに対するiDeCoの優位額は約76万円へ縮小します。
これは、iDeCoでは運用益を含む受取額が大きくなるほど、退職所得控除を超える部分が増えやすいためです。
NISAは運用益が非課税であるため、運用成績が高くなるほどNISAの税制上の強みが大きくなります。
ただし、この条件では年率7%で運用した場合でも、iDeCoが約76万円有利という結果です。
自分がiDeCoを使うべきか5ステップで計算する方法
動画では、自分の条件でiDeCoが有利かどうかを確認する方法が、5つのステップで紹介されています。
例として、55歳、年収500万円、毎月5万円を10年間積み立て、年率5%で運用するケースを使用しています。
退職金と現在の企業型DC残高は0円です。
ステップ1:自分の税率を確認する
会社員の場合は、源泉徴収票を確認します。
源泉徴収票に記載されている「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引くと、おおよその課税所得を計算できます。
所得税率は課税所得に応じて段階的に上がります。また、住民税や復興特別所得税も考慮する必要があります。
動画の例では、所得税、復興特別所得税、住民税を合わせた税率を20.21%として計算しています。
ただし、住宅ローン控除などによって所得税がほとんど発生していない人は、単純に20.21%を掛けても正確な節税額にはなりません。
実際にどの程度税金が減るのかを確認する必要があります。
ステップ2:65歳時点のiDeCo残高を計算する
毎月5万円を10年間、年率5%で積み立てた場合、65歳時点の資産額は約776万円です。
想定利回りによって結果は変わります。
年率3%の場合は約699万円、年率5%の場合は約776万円、年率7%の場合は約865万円となります。
金融機関の積立シミュレーターなどを利用すれば、自分の掛金、積立期間、想定利回りから将来の資産額を計算できます。
ステップ3:積み立て期間中に減る税金を計算する
積み立て期間中の節税額は、次の計算式で求めます。
年間掛金×合計税率×積立年数
毎月5万円の場合、年間掛金は60万円です。
60万円×20.21%×10年間で計算すると、積み立て期間中に減る税金は約121万円となります。
ステップ4:受け取り時の税金を計算する
iDeCoを一時金として受け取る場合、退職所得控除を利用できる可能性があります。
加入期間が20年以下の場合、退職所得控除は原則として1年あたり40万円です。
10年間加入した場合の退職所得控除は、40万円×10年間で400万円となります。
65歳時点のiDeCo残高776万円から退職所得控除400万円を引くと、376万円です。
退職所得は原則として、その金額をさらに2分の1にします。
376万円÷2で、課税退職所得は約188万円です。
この金額に所得税、復興特別所得税、住民税を適用すると、受け取り時の税金は約28万円と計算されています。
ステップ5:入口の節税額から出口の税金を引く
積み立て期間中に減る税金は約121万円です。
受け取り時に増える税金は約28万円です。
121万円から28万円を引くと、iDeCoの税制上のメリットは約93万円となります。
動画では、この差額を使ってiDeCoとNISAの使い分けを判断しています。
iDeCoが100万円以上有利であれば、積極的にiDeCoを利用します。
30万円から100万円程度有利であれば、iDeCoとNISAを併用します。
差が30万円以内であれば、資金を自由に引き出せるNISAを優先するという考え方です。
ただし、この基準は絶対的なものではありません。
iDeCoは原則として60歳まで引き出せないため、数万円程度の差であれば、流動性の高いNISAを選ぶ判断も合理的です。
2027年以降のiDeCo判断表
動画では、退職金がなく、現在のiDeCoや企業型DC残高も大きくない人について、年齢と年収別の判断基準が示されています。
40代で年収500万円以上の場合は、10年以内に使う予定のお金を除き、iDeCoとNISAを併用することが候補になります。
50歳で年収500万円前後の場合は、iDeCoへ月5万円、NISAへ月1万2000円を投資する組み合わせが紹介されています。
50歳で年収700万円以上の場合は、企業年金がなければ、iDeCoへ月6万2000円まで拠出する価値があります。
55歳で年収500万円以上の場合も、65歳まで使わない資金であれば、月6万2000円まで拠出する方法が候補です。
60代で年収700万円以上の場合は、加入条件を満たしているならiDeCoを利用する余地があります。
一方、60代で年収500万円前後の場合は、NISAを優先する考え方が示されています。
年収300万円の場合は、現金とNISAを優先するのが基本です。ただし、45歳以上では、年収300万円でもiDeCoが数十万円有利になるケースがあります。
その差額と60歳まで引き出せない制約を比較し、自分で判断する必要があります。
また、課税所得がほとんどない人は、iDeCoによる所得控除のメリットを得にくいため、NISAを優先したほうがよいと説明されています。
老後資金はiDeCo・NISA・現金に分ける
動画では、50代の資金を3つに分ける方法が紹介されています。
65歳まで使わない老後専用資金は、iDeCoで運用します。
途中で使う可能性がある長期資金は、NISAで運用します。
近いうちに使う予定がある資金や生活防衛資金は、現金で保有します。
NISAは必要になったときに売却できます。また、売却した商品の取得価額に相当する非課税保有限度額は、翌年以降に再利用できます。
一方、iDeCoは原則として60歳まで引き出せません。
そのため、すべての余裕資金をiDeCoへ入れるのではなく、資金を使う時期に応じて置き場所を分けることが重要です。
さらに、iDeCoの所得控除によって戻ってきた税金を使ってしまうのではなく、NISAなどへ再投資すれば、資産形成の効果を高められます。
退職金や企業型DCがある人は出口課税に注意
ここまでのシミュレーションは、会社から受け取る退職金がなく、現在のiDeCoや企業型DC残高も0円という条件です。
しかし、実際には会社から退職金を受け取る人や、すでに企業型DCで大きな資産を保有している人もいます。
その場合は、会社の退職金だけを見るのではなく、次の3つを合計して考える必要があります。
会社から受け取る退職金、現在保有しているiDeCoや企業型DCの65歳時点の予想残高、これから追加で拠出するiDeCoの予想残高です。
同じ年に複数の退職一時金を受け取る場合は、原則として合算し、加入期間や勤続期間の重複を調整したうえで退職所得控除を計算します。
そのため、退職金や企業型DC残高が大きい人は、追加でiDeCoへ拠出すると受け取り時の税負担が増え、NISAのほうが有利になる可能性があります。
55歳・年収500万円の逆転ラインは3230万円
動画では、55歳、年収500万円、毎月5万円を10年間、年率5%で運用する条件で、退職金と既存DC残高を含めたシミュレーションを行っています。
この条件では、追加するiDeCoの65歳時点の残高は約776万円です。
積み立て期間中の節税額は約121万円となります。
会社の退職金と既存の企業型DC残高を合わせた金額が約3230万円より少なければ、追加でiDeCoへ拠出したほうが有利になるとされています。
一方、合計額が約3230万円を超えると、NISAのほうが有利になる可能性が高くなります。
例えば、会社の退職金が2000万円、既存DC残高が1000万円で、合計3000万円の場合は、新たにiDeCoを利用したほうが約7万円有利です。
ほぼ互角ですが、わずかにiDeCoが上回ります。
既存DC残高が1500万円あり、退職金との合計が3500万円になる場合は、NISAが約8万円有利になる結果です。
この2つの間にある逆転ラインが、約3230万円です。
年収によって退職金の逆転ラインは変わる
退職金と既存DC残高の逆転ラインは、年収によって大きく変わります。
55歳から毎月5万円を10年間、年率5%で運用する条件では、年収300万円の逆転ラインは約260万円です。
年収500万円では約3230万円、年収700万円では約5590万円、年収1100万円では約9770万円となります。
年収が高いほど所得控除による節税効果が大きくなるため、退職金や既存DC残高が多くても、iDeCoの有利な状態が残りやすくなります。
したがって、「会社から退職金が2000万円出るからiDeCoは使わない」と単純に判断するべきではありません。
年齢、年収、毎月の掛金、運用期間、想定利回り、退職金、企業型DC残高をすべて含めて計算する必要があります。
iDeCoと退職金の受取時期をずらせば必ず得になるわけではない
iDeCoの一時金と会社の退職金を同じ年に受け取るか、別の年に受け取るかによって税額が変わる場合があります。
同じ年に受け取る場合、複数の退職一時金は合算され、退職所得控除は重複期間を調整して計算されます。
別の年に受け取る場合は、重複期間の調整が行われるものの、原則として最低80万円の退職所得控除を利用できる可能性があります。
ただし、80万円分の税金が戻ってくるわけではありません。
受取額から80万円を差し引いて、課税対象となる退職所得を計算できるという意味です。
また、受取時期をずらすことが必ず有利になるわけでもありません。
同じ年に受け取っても退職所得控除の枠が余っている場合、その余った控除枠にiDeCoの一時金を含められることがあります。
そのため、退職金や既存DC残高が大きい人は、同じ年に受け取る場合と、1年以上ずらして受け取る場合の両方を計算して比較する必要があります。
iDeCoを始める前に確認したい注意点
動画内のシミュレーションは、一定の条件を置いたモデルケースです。実際の結果は、個人の状況によって変わります。
特に注意したいのが、税率、退職金、企業型DC残高、運用利回り、受取方法です。
年収が同じでも、扶養家族の人数、社会保険料、生命保険料控除、住宅ローン控除などによって課税所得は異なります。
また、iDeCoを一時金で受け取るのか、年金形式で受け取るのか、一時金と年金を組み合わせるのかによっても税金は変わります。
さらに、動画の基本シミュレーションでは、年間2000円程度の口座管理手数料を除外しています。
iDeCoを利用する金融機関によっては、運用商品の信託報酬なども異なります。
最終判断をする際は、手数料も含めて比較する必要があります。
まとめ
2027年のiDeCo改正では、企業年金のない会社員の掛金上限が月2万3000円から月6万2000円へ大幅に引き上げられると説明されています。
加入可能年齢も70歳未満へ拡大されるため、50代や60代にとってもiDeCoを活用しやすい環境になります。
動画のシミュレーションでは、退職金や既存DC残高が大きくない場合、年収500万円前後がiDeCoを積極的に検討する1つの目安です。
50歳で年収500万円の場合は、iDeCoへ月5万円を拠出し、残りの1万2000円をNISAへ回す方法が紹介されています。
50歳で年収700万円以上、または55歳で年収500万円以上の場合は、企業年金がなければ、月6万2000円までiDeCoへ拠出する価値があるとされています。
一方、年収300万円前後の人や課税所得がほとんどない人は、所得控除の効果が小さいため、現金とNISAを優先する考え方が基本です。
また、退職金や企業型DC残高が大きい人は、積み立て時の節税だけで判断してはいけません。
55歳、年収500万円、月5万円を10年間積み立てるモデルでは、退職金と既存DC残高の合計約3230万円が、iDeCoとNISAの逆転ラインとされています。
iDeCoを活用する際は、年齢と年収だけではなく、掛金、運用期間、課税所得、退職金、企業型DC残高、受け取り時期まで含めて判断することが重要です。
50代からでもiDeCoを始めるのは遅くありません。ただし、近く使うお金は現金、途中で使う可能性があるお金はNISA、65歳まで使わない老後資金はiDeCoというように、資金の目的に応じて使い分けることが現実的な選択といえるでしょう。
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