本記事は、YouTube動画『投資信託とETFの違いとは?どちらを選ぶべきか徹底解説』の内容を基に構成しています。
近年、新NISAの普及によってインデックス投資を始める人が急増しています。その一方で、多くの初心者が最初に悩むのが「投資信託とETFのどちらを選べばよいのか」という問題です。
どちらも同じ指数に連動する商品が数多く存在するため、「結局何が違うの?」と思う方も少なくありません。
実際には、投資対象が同じでも、購入方法やコスト、税金、資産運用の自由度などには意外と大きな違いがあります。
今回は、投資信託とETFの違いを初心者にも分かりやすく整理し、それぞれのメリット・デメリットや選び方について詳しく解説します。
なぜ最初の選択が重要なのか
投資信託でもETFでも、一度資産が大きく成長すると簡単には乗り換えられません。
その理由は、保有している商品を売却すると利益に約20%の税金がかかるためです。
例えば、数百万円の含み益が出ている状態で別の商品へ乗り換えようとすると、その時点で税金が発生し、複利運用の効率が落ちてしまいます。
そのため、最初の段階で自分に合った商品を選ぶことが非常に重要になります。
投資信託とETFの基本的な違い
まず理解しておきたいのは、投資信託とETFは「投資先」が違うわけではないということです。
例えばS&P500やオール・カントリー(日経平均も含む)に投資する場合、投資信託版とETF版が存在します。
つまり最終的に投資している企業はほぼ同じですが、購入方法や運用方法が異なります。
主な違いは次のようになります。
- 投資信託は非上場商品で、1日1回だけ価格が決まる
- ETFは証券取引所に上場しており、株式と同じようにリアルタイムで売買できる
- 投資信託は100円程度から積立できる
- ETFは1口単位で購入する
- ETFは信用取引にも利用できる
- 投資信託は銀行でも購入できるが、ETFは証券会社のみで購入できる
つまり、ETFは株式に近い商品、投資信託は積立向けの商品というイメージを持つと理解しやすいでしょう。
ETFには国内ETFと海外ETFがある
ETFにはさらに2種類あります。
1つは東京証券取引所に上場している国内ETFです。
もう1つはアメリカ市場など海外市場に上場している海外ETFです。
例えばS&P500へ投資する場合でも、
- 国内ETF(1655など)
- 海外ETF(VOOなど)
- 投資信託(eMAXIS Slim米国株式など)
という複数の選択肢があります。
そのため、実際には「投資信託かETFか」という二択ではなく、
- 投資信託
- 国内ETF
- 海外ETF
という3つから選ぶことになります。
投資信託とETFを選ぶ7つのポイント
1. 長期投資か短期売買か
ETFは市場が開いている時間ならいつでも売買できます。
一方、投資信託は1日1回しか価格が決まりません。
そのため、
「短期売買をしたい」
「相場急変時にすぐ売却したい」
という人にはETFが向いています。
ただし、インデックス投資は基本的に長期保有が前提です。
多くの投資家にとって、この違いはそれほど重要ではないかもしれません。
2. 積立投資との相性
積立投資との相性は投資信託が圧倒的です。
毎月5万円、10万円というように自動積立が簡単に設定できます。
また、新NISAのつみたて投資枠で利用できる商品のほとんどは投資信託です。
ETFも一部では積立できますが、利用できる商品は非常に限られています。
積立を中心に考えるなら投資信託が有利です。
3. コスト
一般的にはETFの方が信託報酬は少し安い傾向があります。
ただし近年は価格競争が進んだ結果、その差はかなり小さくなっています。
例えば日経平均に連動する商品では、
- 投資信託:約0.143%
- ETF:約0.089%
という程度です。
長期では差が出る可能性はありますが、初心者が気にし過ぎるほど大きな違いではありません。
4. 複利効果
投資信託は多くの場合、分配金を出さずにファンド内で自動再投資します。
そのため、税金が繰り延べられ、複利効果を最大限に活かせます。
一方ETFは分配金が支払われるため、その都度課税されます。
長期資産形成という観点では、投資信託の方が有利と言えるでしょう。
ただし、
「毎年配当収入を受け取りたい」
という人にはETFの方が向いています。
5. 純資産総額
ファンドの規模も重要です。
純資産総額が大きいファンドほど、
- 運用コストが下がりやすい
- 繰上償還のリスクが低い
というメリットがあります。
一般的には100億円以上あるファンドが安心とされています。
世界全体で見ると、ETFの方が圧倒的に巨大なファンドが多いことも特徴です。
6. 移管のしやすさ
将来的に証券会社を変更する可能性があるならETFが有利です。
証券会社独自の投資信託は、他社へ移管できないケースがあります。
一方ETFは上場株式なので、多くの場合どこの証券会社にも移せます。
将来の自由度という点ではETFが優位です。
7. 有価証券担保ローンへの対応
富裕層が利用する有価証券担保ローンでは、ETFの方が評価されやすい傾向があります。
投資信託は流動性が低いため担保価値が認められにくく、ETFは株式と同様に扱われるケースが多くあります。
将来的に資産を担保に融資を受ける可能性がある人は、この点も考慮しておくとよいでしょう。
初心者が勘違いしやすい3つのポイント
基準価格が高いファンドほど優秀ではない
基準価格が高いのは運用期間が長いだけという場合もあります。
同じS&P500に連動していても、
- 運用開始が古いファンド
- 最近設定されたファンド
では基準価格が大きく異なります。
価格の高さではなく、
- コスト
- 運用実績
- 純資産総額
を比較することが重要です。
注文した価格で必ず買えるわけではない
ETFは株式と同じようにリアルタイムで売買できます。
しかし投資信託は注文してから実際に約定するまで時間差があります。
海外市場へ投資するファンドでは翌営業日以降に価格が決まることも珍しくありません。
注文後に相場が大きく動く可能性もあるため、この仕組みは理解しておきたいポイントです。
信託報酬は毎年まとめて引かれるわけではない
信託報酬は毎日少しずつ基準価格から差し引かれています。
証券口座から直接引かれるわけではありません。
そのため「見えないコスト」と呼ばれています。
最終的には、コストを差し引いた後のリターンで判断することが重要です。
投資信託とETFはどちらがおすすめ?
動画では、オルカン、S&P500、NASDAQ100、日経平均、TOPIX、金など主要な投資先について、それぞれ代表的な投資信託とETFが紹介されていました。
基本的な考え方としては、
積立投資や新NISAを活用する一般的な投資家であれば、eMAXIS Slimシリーズのような低コストの投資信託は非常に有力な選択肢になります。
一方、
- リアルタイム売買したい
- 将来的に証券会社を変更したい
- 海外のプライベートバンクを利用したい
- 有価証券担保ローンも活用したい
という場合にはETFの方がメリットは大きくなります。
AI活用も今後の資産形成に重要なテーマ
動画の最後では、投資以外の話題としてAIについても触れられていました。
近年は生成AIの進化によって、仕事の効率化や情報収集が急速に変化しています。
AIを投資判断そのものに利用するというよりも、情報整理や資料作成、調査などの作業を効率化するアシスタントとして活用する価値が高いと紹介されていました。
また、アルゴリズム取引やAIによる自動売買は以前から存在しており、今後さらに普及していく可能性もあると考えられています。
投資だけでなく、仕事全体の生産性向上という意味でもAIの活用は今後重要なテーマになりそうです。
まとめ
投資信託とETFは、どちらも優れた長期投資の商品です。
重要なのは「どちらが優れているか」ではなく、自分の投資スタイルに合っているかどうかです。
積立投資を中心に考えるなら投資信託が使いやすく、リアルタイム売買や資産管理の自由度を重視するならETFが向いています。
コストや信託報酬だけに目を向けるのではなく、積立のしやすさ、複利効果、移管の自由度、将来的な資産運用まで含めて総合的に判断することが、長期的な資産形成では重要になります。
これから新NISAやインデックス投資を始める方は、今回紹介した7つのポイントを参考に、自分に合った商品を選んでみてください。
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